韓国の気候変動対策に関する政府の報告書によりますと、韓国の温暖化は、世界の平均を上回る速度で進んでいるということです。 
 
環境部は、韓国が気候変動対策にどう取り組んでいるかをまとめた政府報告書を18日に初めて公表しました。
 
この報告書は国連の気候変動枠組み条約事務局に提出するために作成されたもので、19日からインターネットでも公開するということです。
 
イギリスやオーストラリアなど50か国がすでに提出していて、2015年に締結されたパリ協定に基づき、気候変動対策の進捗状況を評価する基本資料として活用されます。
 
韓国の報告書によりますと、韓国の年平均気温は、1912年から2020年までの109年間で1.60度上昇し、世界平均の1.09度を上回りました。
 
表層水温は、1968年から2017年までの50年間で1.23度上昇し、世界平均の0.48度の2.6倍に達しました。
 
海面水位も、1989年から2018年まで年間2.97ミリ上昇し、世界平均の1.7ミリを上回りました。
 
これに加え、大雨と猛暑をはじめ、暖冬や厳しい寒波など、異常気象の頻度も高くなっているということで、2012年から2021年までの10年間、気候変動と関連した自然災害による経済損失は3兆7000億ウォン、復興にかかる費用はその2倍から3倍に達すると説明しました。
 
報告書によりますと、韓国は気候変動の脅威を深刻に受け止めており、2021年に制定された炭素中立基本法に従って気候変動への総合対策を立てているということです。
 
これに加え、国際協力の強化にも取り組んでいるということで、去年11月のCOP27＝国連気候変動対策の第27回目の会議をきっかけに開かれた閣僚級対話で、2023年から2025年にかけて36億ウォンを支援することを発表したと紹介しました。