韓国は、出生率が世界最低水準となっている一方で、海外へ養子に出される子供の数は世界で3番目に多いことがわかりました。
毎年、全世界の養子縁組の統計をまとめているNGOのISSによりますと、韓国は2020年の時点で、海外へ養子縁組された子供の数は266人でした。これはコロンビア、ウクライナに次いで世界で3番目に多い人数です。
保健福祉部によりますと、統計を取り始めた1958年から2022年まで、海外に養子に出された子供は合わせて16万8427人です。
アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズも17日付けの記事で、「韓国戦争後の1953年以降、およそ20万人の韓国の子供たちが海外に送られた」と報じました。
ニューヨーク・タイムズは、韓国戦争後に海外に送られた赤ちゃんが多かった背景には、アメリカ兵と韓国の女性との間に生まれた、いわゆる「混血児」に対する偏見があると分析しています。
その後、産業の発展が進んだ1960年代後半からは、未婚の母の子供が海外に送られることが多くなり、1970年代には養子縁組関連の業者が、金稼ぎを目的に、親が知らない間に子供を海外に送るケースも多かったということです。