アメリカ・ホワイトハウスの高官は、北韓がロシアに弾道ミサイルとその発射装置を提供し、一部はウクライナに対する攻撃に使われたと発表しました。
アメリカのNSC=国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官が現地時間の4日、明らかにしたところによりますと、北韓は最近、ロシアに複数の弾道ミサイルとミサイルの発射台を提供したということです。
弾道ミサイルの射程はおよそ900キロメートルということで、短距離弾道ミサイルとみられます。
北韓が提供したミサイルの一部は、ウクライナへの攻撃に使われたということです。
カービー調整官は、ロシアが今後も北韓から提供された弾道ミサイルを使用する可能性が高いという見方を示しました。
カービー調整官はまた、北韓が、今後、見返りとして、戦闘機や地対空ミサイル、装甲車、弾道ミサイルの生産設備などの提供をロシアに求めていくという見方も示し、「韓半島やインド太平洋地域における安全保障上の懸念となる」と指摘しました。
カービー調整官はさらに、北韓によるミサイルの提供は国連安全保障理事会の決議に違反していると非難し、関係者に追加制裁を科す意向を示しました。
一方、韓国軍も、去年11月に、「北韓はロシアに砲弾だけでなく、短距離弾道ミサイルを提供している可能性がある」という見方を示しています。