サムスン電子の去年10月から12月までの業績は、半導体部門が2兆ウォンを超える赤字となり、全体の営業利益が市場の予想を大きく下回りました。
サムスン電子が発表した半導体部門の去年第4四半期の営業損益は、2兆2000億ウォンの赤字で、企業全体の営業利益は、前の年に比べて34.4%減って2兆 8247億ウォンでした。
市場では、第4四半期の営業利益が3兆ウォンを超えると予想していたため、企業が発表する決算内容が市場の期待を下回る、いわゆる「アーニングショック」となりました。
半導体が全体としては振るわなかった一方、主力のDRAMと呼ばれる記憶用半導体は、1年ぶりに黒字となりました。
背景として、去年の前半にDRAMの減産に踏み切ったことで在庫の負担が減ったほか、高性能メモリーが必要な生成型人工知能サーバーの需要が増えたことがあげられます。
半導体の市況が徐々に回復に向かっているものの、去年の初めから続いている業績の悪化によって、去年、半導体部門は14兆8700億ウォンの赤字となりました。
テレビや家電、スマートフォンの販売も減少したことから、サムスン電子全体の去年1年間の営業利益は、前の年に比べて85%減少して6兆5000億ウォンとなりました。
1年間の営業利益が10兆ウォンを下回ったのは、グローバル金融危機に見舞われた2008年以来、15年ぶりです。
一方、サムスン電子は、業績悪化にもかかわらず、去年第4四半期に過去最大規模の研究開発投資を行いました。
専門家らは、ITとメモリーの需要が回復しているため、ことしの下半期にはサムスン電子の業績が本格的に回復するとの見通しを示しています。