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政治

尹大統領 自ら廃止した「民情首席室」を再設置 思惑めぐり疑問の声も

Write: 2024-05-07 14:10:06Update: 2024-05-07 14:12:14

尹大統領 自ら廃止した「民情首席室」を再設置 思惑めぐり疑問の声も

Photo : YONHAP News

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、国民の声に耳を傾けることが必要だとして、大統領就任後に自ら廃止した「民情首席室」を復活させると明らかにしましたが、その思惑をめぐっては、大統領夫人に対する捜査への影響力の強化という見方も出ています。 

大統領秘書室所属の民情首席秘書官は、もともと、世論や国民感情の把握に加え、検察と警察の動きをチェックし、大統領の親戚や地位の高い公職者などの不正を常時監視するなどの役割を担っていましたが、検察出身の尹大統領は、民情首席室が検察と警察の捜査に介入していると批判し、就任後、廃止しました。

尹大統領が、7日、民情首席室を復活させると発表した背景には、先月の総選挙で与党が惨敗し、その理由として、政府・与党が、野党や国民とのコミュニケーションを十分に取っていないと指摘する声が大きかったことがあります。
 
民情首席秘書官は、国民の声だけでなく、検察や警察、国家情報院、国税庁、監査院が収集する情報も集約して大統領に報告するほか、高位公職者の人事の検証、職務遂行状況のチェック、そして大統領の親戚による不正行為の防止なども担当します。
 
大統領室は、民情首席室を再度、設置するにあたり、検察や警察などに対するチェック機能は持たせないとしていますが、検察が大統領夫人の金建希(キム・ゴニ)氏の不正疑惑をめぐる捜査に拍車をかけていることから、家族のリスク管理を強化するねらいがあるのではないかという見方も出ています。

大統領は、新任の民情首席秘書官に、自身と同じく検察出身の金周賢(キム・ジュヒョン)氏を指名しました。金氏は、朴槿恵(パク・クネ)政権当時、法務部次官と大検察庁次長を歴任しています。
 
最大野党「共に民主党」の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表は、MBCのラジオ番組に出演し、「大統領は、家族や親戚の不正などを事前に把握する一方で、検察の人事に直接手を出そうとしているのではないか」と述べました。

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