最大野党「国民の力」の尹錫悦（ユン・ソンニョル）氏は大統領当選が確定したあとの10日午前、国立墓地の国立ソウル顕忠院を参拝しました。 
尹氏は今週末にかけて休憩を取りながら、大統領職引継ぎ委員会を組織するための構想を練り、来週から本格的に引継ぎ委員会の組織作りに入るとみられます。
尹氏を最側近として補佐する秘書室長には「国民の力」の張済元（チャン・ジェウォン）議員が指名されました。
張議員は野党「国民の党」の安哲秀（アン・チョルス）氏との一本化に漕ぎつける際に、尹氏の「全権代理人」として水面下での交渉を主導し、大きな役割を果たしました。
また尹氏の要請を受けて、尹氏の当選以降のロードマップの策定作業にも積極的に関与したとされます。
尹氏は、大統領職引継ぎ委員会の委員長や委員の構成については、一本化に合意した安哲秀氏と協議して決める方針です。
尹氏は今月3日、安氏との一本化を発表した際、引継ぎ委員会の構成から共同政府の構成までをともに協議して決めるとしています。
こうしたことから、引継ぎ委員会の構成だけでなく、新政権の組閣も安氏と協議して決めるものとみられます。
大統領職引継ぎ委員会の委員長や委員の構成は今月25日にも、発表される見通しです。
この委員会の主な業務は、政府の組織、機能、予算の現況把握、新たな政府の政策基調の策定準備、就任行事関連業務、国務総理や国務委員の候補者の検証などです。
大統領職引継ぎ委員会の規模は、李明博（イ・ミョンバク）氏が当選したときには180人あまり、朴槿恵（パク・クネ）氏が当選したときには150人あまりだったことを考慮すると、尹氏の場合も200人を超えないとレベルとみられます。
尹氏は来週明けにも、国務総理候補者を指名するとみられ、国務総理候補者との協議を経て、来月中旬ごろに、閣僚級の候補者を発表し、来月末ごろ、秘書室長など大統領秘書室の人事を発表する見通しです。