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政治

尹錫悦氏の大統領選当選 勝負決めたのは「ソウルでの得票率」

Write: 2022-03-10 13:52:58Update: 2022-03-10 17:41:02

尹錫悦氏の大統領選当選 勝負決めたのは「ソウルでの得票率」

Photo : YONHAP News

今回の大統領選挙は、保守・革新両陣営の得票率が地域別、世代別、男女別にはっきりと分かれたほか、それぞれの陣営が支持層を固く結集したことで、異例の大接戦となったことが特徴でした。 
「いまの政権への審判」を掲げた最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏は、ソウルでの得票率が50.56%で、李在明(イ・ジェミョン)氏の45.73%を5ポイント上回ったことが勝利につながりました。
「国民の力」は、去年のソウル市長の補欠選挙に続いて、大統領選挙でもソウルで勝利しました。
不動産価格の高騰がもっとも激しかった地域がソウルだったため、現政権への不満が「政権交代」という選択につながったとみられます。
なかでも、総合不動産税の税率の引き上げや複数の住宅を所有する人への規制など、いまの政権の不動産政策に不満を持つ江南地域の3区では尹氏の得票率が60%を上回りました。
また尹氏は選挙運動期間中、父親の生まれ故郷が忠清道(チュンチョンド)であることを強調し、自らを「忠清の息子」とアピールしたことで、忠清地域で高い得票率を獲得しました。
忠清地域は、これまでの選挙でもその票の行方が当落を占い、キャスティング・ボートを握っているといわれてきた地域で、尹氏は、その忠清北道(チュンチョンブクド)で得票率が50.56%と李氏の45.73%を5ポイント上回り、忠清南道(チュンチョンナムド)でも51.08%と李氏の44.96%を6ポイント上回りました。
また尹氏は慶尚道(キョンサンド)と60代以上で優勢だったのに対して、李氏は全羅道(チョンラド)と40代で優勢となり、依然として地域対立が根強いほか、年代別にも支持層がはっきり分かれました。
地域別にみますと、尹氏は大邱(テグ)で75.14%、 慶尚北道(キョンサンブクド)で72.76%など、慶尚道(キョンサンド)地域で、李氏は全羅南道(チョンラナムド)で86.1%、光州(クァンジュ)で84.82%、全羅北道(チョンラブクド)で82.98%と全羅道地域でそれぞれ優勢でした。
地上波放送3局の出口調査によりますと、年代別には、尹氏は60代と70代以上で60%以上の得票率が見込まれたのに対して、李氏は40代と50代で尹氏を上回る得票率が見込まれました。 
両氏がいずれも支持獲得で力を入れた20代と30代では、得票率はほぼ半々に分かれましたが、性別を見ると、20代男性の場合、58.7%が尹氏に、20代女性の場合58.0%が李氏にそれぞれ票を投じるなど、男女ではっきりと支持傾向が分かれました。
尹氏が掲げた「女性家族部の廃止」や「虚偽告訴罪の処罰強化」などの公約が20代男性の票を集めたのに対して、李氏が終盤戦で掲げた20代女性をターゲットにした公約が20代女性の票を集めたとみられます。
これらの投票結果からも、次の政権は、地域別、世代別、性別に分かれた民心を一つにまとめることが大きな課題となりそうです。

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