韓国初の民間ロケット「ハンビッTLV」は、エンジンの性能を検証するための打ち上げ試験に成功したことが確認されました。
韓国のスタートアップ「イノスペース」が独自に開発した試験ロケット「ハンビッTLV」は、ブラジルのアルカンタラ発射場から現地時間の19日午後に打ち上げられ、20日、打ち上げの成功が確認されました。
ハンビッTLVは、全長16.3メートル、直径1メートル、重量8.4トンの1段ロケットで、エンジン1基を搭載しています。
衛星打ち上げ用の2段ロケット「ハンビッ・ナノ」に搭載される予定の推力15トンのハイブリッドエンジンの飛行性能を検証するために開発されました。
今回の打ち上げで、ハイブリッドエンジンの性能検証だけでなく、ロケットに搭載された、ブラジル航空科学技術省(DCTA)の慣性航法システムの運用も正常に行われたということです。
イノスペースによりますと、ハンビッTLVは4分33秒間、飛行したあと、ブラジルの海上に設定された安全区域に正常に落下しました。
エンジンの燃焼時間は106秒で、目標の118秒に比べてやや短かったものの、飛行中のデータを分析したところ、エンジンは正常に作動し、推力の安定性を維持したことが確認されたということです。
今回の打ち上げに成功したイノスペースは、50キロ級の衛星を上空500キロにまで打ち上げることができる2段型ロケット「ハンビッ・ナノ」の開発を年内に完了し、来年にも衛星打ち上げビジネスを開始する計画です。