韓国が独自に開発したロケット「ヌリ号」の3回目の打ち上げが、9日後に迫っています。
今回は、民間が開発したものも含め、実用衛星が初めて搭載され、韓国の宇宙関連企業にとって大きな発展の機会になると期待を集めています。
主衛星として搭載される韓国科学技術研究院(KAIST)の次世代小型衛星2号のほかに、副衛星として、韓国天文研究院の宇宙気象観測衛星4基や民間宇宙企業の衛星3基など、合わせて8基が搭載される予定です。
なかでも、民間企業が開発した衛星に関心が集まっています。
まず、Lumir社が開発した小型衛星「Lumir-T1」は、軌道上の放射線量を測定し、放射線によって発生した機器のエラーを自ら修正する能力をテストします。
この技術は、福島原発など放射能濃度が高い環境で使う電子装置にも適用できます。
残りの小型衛星2基は、韓半島の気象観測データを集めるほか、宇宙用の光学カメラや衛星の姿勢制御システムの機能をそれぞれ検証します。
関係者は、「衛星に使われる部品全ての国産化に向けた第一歩だ」と評価しています。
さらに、宇宙ゴミの除去に関する技術も検証されます。
衛星が任務を終えたあと、大型の風船を破裂させ、その衝撃により衛星を大気圏に突入させ、大気との摩擦熱で衛星を燃やして灰だけにする技術です。
「ヌリ号」は、最終点検を経て、24日に打ち上げられる予定です。