インドネシア東部の旧セレベス島、いまのスラウェシ州ブトゥン島に住んでいる少数民族のチアチア族がハングル文字を導入することを、インドネシア政府がこのほど承認したことが確認されました。
チアチア族は人口6万人あまりの少数民族で、独自の言語はあるものの文字がないため、母国語の教育ができませんでした。
そこで去年7月から一部の小学校でチアチア語をハングルで表記した教科書で授業を行っています。
ブトゥン島バウバウ市のタミム市長は韓国の連合ニュースとのインタビューで「このほどインドネシア政府は、文字を持っていないチアチア族が韓国の文字ハングルを表記方法として使うことを承認した」と明らかにしました。
インドネシア政府はチアチア族のハングル導入をめぐって、文化侵略を理由に外国の文字の導入に反対する世論と、少数民族の言語保存を主張する世論との間で、あいまいな態度をとってきました。
しかし結局、インドネシア政府がハングルの導入を公式に承認したことから、バウバウ市は来月から教員30人をハングル教師として養成することになり、チアチア族へのハングル普及に力を入れている韓国の訓民正音学会はさらにボランティアを現地に派遣することを検討しています。