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経済

サムスン電子経営トップの李在鎔副会長が仮釈放

#今週の経済の焦点 l 2021-08-16

ⓒ YONHAP News

贈賄などの罪で服役中だったサムスングループの経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が13日、仮釈放されました。李在鎔副会長は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領らに対し、86億8000万ウォン、8億円あまりの賄賂を渡した罪などで懲役2年6か月の実刑判決が確定し、服役中でした。

半導体をめぐる覇権争いも激化し、各国政府や企業が先を争って先端半導体の生産拠点の確保に乗り出すなか、財界からは、経済の活性化などのため李副会長の恩赦や仮釈放を求める声が挙がり、7月下旬の世論調査では、仮釈放に70%が賛成し、反対の22%を大きく上回っていました。

朴範界(パク・ボムゲ)法務部長官は、仮釈放について、新型コロナウイルスの長期化による国内の経済状況のほか、社会の感情なども考慮したと説明しています。ただ、恩赦ではなく仮釈放のため、引き続き就業は制限され、すぐに経営復帰することは難しいとみられています。さらに、李副会長をめぐっては別の刑事裁判も進行中で、これらの判決次第では再び収監される可能性もあります。

李副会長が経営に復帰すると、サムスンがこれまで先送りしてきた大規模な投資や合併買収に一気に弾みがつくとみられています。李副会長の仮釈放が行われた先週、サムスン電子には、もう一つ大きなニュースがありました。スマートフォン「ギャラクシー」の新製品発表会を開き、本体を折りたためるAndroidスマートフォン「Galaxy Z Fold3」と「Galaxy Z Flip3」を公開したのです。サムスン電子は、ことしを「折り畳み式スマホの普及元年」にすると意気込んでいます。スマートフォン事業が、半導体と並んでサムスン電子の業績を押し上げ、再び飛躍することができるのか、注目されます。

経済団体は、李副会長の仮釈放を歓迎していますが、財閥への特別扱いだという批判が市民団体を中心に高まっています。他社を圧倒する技術力で、将来の成長エンジンを確保するとともに、経営の透明性の向上にも取り組むことが、サムスンの課題と言えそうです。

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