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文化

「梅の花の歌」ほか

#国楽の世界へ l 2022-01-31

国楽の世界へ

「梅の花の歌」ほか

高麗時代後期の学者、イ・ゴク先生は、あるお花を見て詩を作りました。春が来る前から鮮明なお花を咲かせ、寒さに耐えたお花に関する詩です。このお花が何かお分かりでしょうか。梅の花です。春より先に春の気配を知らせるお花で、冬の風と雪の中でもお花を咲かせます。その香りまでも美しいということで、昔の学者ソンビは、梅の花をとても大事にしました。今日の最初は、「梅の花の歌」です。昔、ある芸者妓生が歳を取ってから、歳月が流れるのを残念に思い作った詩だそうです。春を思わせる小学生、中学生で構成される正歌団アリの歌で、「梅の花の歌、매화가」という曲をお楽しみください。


梅の花を大事にした方に、イ・ファンという学者がいました。亡くなる直前の遺言が、「梅の木に水をやりなさい」ということだったそうなので、どれほど梅の花を大事にしたか分かります。彼が弟子らを教えたトサンソウォンという書院には、今でも梅の木がお花を咲かせていて、昔のソンビの香りを漂わせています。梅の花は、お花がいつ咲くのか、また、どこで育つのかによって、多様な名前があります。韓国では梅の花といえば、全羅南道(チョンラナムド)クァンヤンという地域の梅の花の村、メファマウルが有名です。川が見渡せる丘の上の約10万坪に至る大地に、梅の花が咲いている景色が美しいです。全羅南道スンチョンという地域には、クムドゥンサというお寺があります。このお寺の梅の花は、12月に真っ赤なお花を咲かせることで知られます。また、全羅南道クレという地域には、ファオムサというお寺があります。このお寺は、黒い瓦と濃い赤色の梅の花が合わさった景色で有名です。今度は、梅の花の香りを想像しながら、ソン・ソヒさんの歌と二番目の月の演奏で、民謡「梅の花のタリョン、매화타령」という曲をお楽しみください。


梅はきれいなお花を咲かせ、香りが良く、木の枝も美しいですが、お花を長い期間楽しめないのが残念です。そのため、昔の人びとは、蜜蝋で梅の花を作ることもありました。朝鮮時代後期、貧しいけれど本が好きだったソンビ、イ・ドクムという方は、蜜蝋の梅の花が上手なことで知られます。彼はこの梅の花を、「ユンフェメ」と名付けました。お花がハチミツと蜜蝋になり、またそれがお花になる過程を表現した名前です。部屋の中で、蜜蝋のお花を作っていた彼は、どんなことを考えていたでしょうか。今日の最後は、チョ・ウンヨンさんが作曲したカヤグムの演奏曲、「梅の花は何も語らず、つぼみだけを作る、매화는 말이 없고 봉오리만 맺더라」という曲を、チュンホガヒというグループの演奏でお楽しみください。

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