メニューへ 本文へ
Go Top

文化

「ジブルノリ」ほか

#国楽の世界へ l 2022-02-07

国楽の世界へ

「ジブルノリ」ほか

2月1日は、旧正月ソルナルでした。そして、来週の火曜日は、旧暦の1月15日、小正月のチョンウォルテボルムです。この15日間、たくさんの風習があります。豊作や豊漁、そして、家族の健康を祈願するものです。まず、たこ揚げがあります。新羅時代、流れ星を見た兵士たちが元気を失うと、キム・ユシン将軍が火をつけたたこを揚げて、元気づけたというお話が伝わります。これ以外にも、軍事的な目的でたこを活用したという記録が見られます。でも、たこ揚げは子供たちの代表的な冬の遊びでした。チョンウォルテボルムまで楽しんで、最後の日には糸を切ってたこを飛ばします。悪い気運を飛ばしてしまうという意味があるんです。また、ネズミを追い払うという意味の「ジブルノリ」という遊びも欠かせません。もともとは、田畑のあぜ道に火をつけるものでした。このとき、火が大きく付くほど豊作になる信じたようです。近頃は、空き缶の底に穴をあけて、火を付けて回します。真っ暗な夜、空き缶が大きな火の塊のようになって回る姿がかっこいいといいます。今日の最初は、ビョルマルの演奏で、「ジブルノリ」という曲をお楽しみください。


チョンウォルテボルムの朝には、「ブロムケキ」という風習があります。栗、クルミ、松の実などナッツ類を奥歯で噛むものです。こうすると歯が丈夫になり、吹き出物ができないと言われました。迷信ではあるものの、ナッツ類は栄養が豊富です。食べ物が十分でなかった時代、このようにおやつを食べて栄養を補ったのです。また、麦、豆、キビのような雑穀を入れた五穀ご飯を食べました。このご飯は健康にも良いですが、豊作を祈願するという意味もあるんです。ところが、このご飯は、自分の家のものだけを食べるより、苗字の違う3人以上の人の家に行って分けてもらった方が縁起が良いとされました。自ずとみんなで分けて食べたものです。子供たちは群れになって移動しながら食べました。子供たちが健やかに育つように、村中の人々が共に願っていたということでしょう。また、仮面をかぶって踊る「タルチュム」もあります。暗い夜、焚火を囲んで独特な仮面をかぶった人たちが楽しく踊る姿を想像すると、まるでファンタジーの世界であるかのように感じられたはずです。今度は、ドゥルソリの演奏で、「マスクダンス」という曲をお楽しみください。


韓国には、全国各地に多様な種類のタルチュムが伝わっています。国の無形文化財に登録されているものだけでも、地域ごとに数え切れないほどです。韓国の文化財庁は、タルチュムをユネスコ人類無形文化遺産に登録するために申請しているところです。タルチュムは、仮面劇ですが、地域ごとに仮面や音楽などが違います。中には、韓国には生息しない獅子が登場して悪鬼を追い払う役割をするものもあるんです。今日の最後は、ヨ・ゼソンさんの太鼓とドン・ソンボンさんとコ・ジャンオクさんのトゥンソの演奏で、「獅子の踊り、サザチュム」という曲をお楽しみください。サザチュムには、上流階層ヤンバンを冷やかす場面が必ずあります。普段ヤンバンに直接言えないことを、仮面をかぶって伝えるのです。ヤンバンも楽しく遊ぶようにと支援していたそうです。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >