セウォル号惨事から10年、記憶と記録
2024-04-19
文在寅大統領は18日、大統領府青瓦台でアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官による表敬を受け、「韓半島の完全な非核化と恒久的な平和のためにアメリカと揺るぎない協力を続けていく」と述べました。
文在寅大統領はこの席で、「バイデン大統領が同盟国との関係を重視する政策を進めていることを歓迎する」としたうえで、「国際社会におけるアメリカのリーダーシップに大きく期待している」と述べました。
ブリンケン国務長官はこれに対して、両国の強固な同盟関係を再確認するとともに、同盟関係を持続的に強化していくことの重要性を強調しました。
そのうえで、文在寅大統領が韓米同盟を「平和と安保、繁栄のための核心の軸」と発言したことについて、「きわめて適切な表現だ」と共感を示しました。
また、オースティン国防長官は、「韓米同盟に対する信頼は揺るがない」としたうえで、「韓米同盟はインド太平洋の平和と安全のためにも重要であり、厳しさを増す安全保障環境の中でこれ以上重要なことはない」と強調しました。
これに先立ってソウルの外交部庁舎では外務・国防担当閣僚による安全保障協議、2プラス2が開催され、双方は北韓の核とミサイル問題が最優先の課題であることを改めて確認し、問題解決に向けて緊密に協力していくことで一致しました。
韓米2プラス2は2016年10月にワシントンで開いて以来、5年ぶりです。
韓国からは鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相、徐旭(ソ・ウク)国防相が出席し、双方は北韓への対応や同盟の強化などについて意見を交わしました。
会合後に発表された共同声明では、北韓の核・ミサイル問題の解決にむけて、国連安保理の決議を完全に履行することが重要だとしたうえで、両国は韓半島情勢と関連したすべての問題を緊密に調整していくとしました。
さらに、日米韓3カ国の協力の重要性も確認し、地域の平和や安全保障のために3カ国が協力を継続していくことで一致したとしています。
共同声明では盛り込まれませんでしたが、アメリカ側は協議で中国や北韓を強く批判したと伝えられています。
ブリンケン国務長官は記者会見で、中国は一貫して約束を破っているとしたうえで、中国の攻撃的な行動がインド太平洋地域の安定と安全保障にどのような困難をもたらしているかについても論議したと述べました。
アメリカ側は中国への対応について韓国も同調するよう求めたとみられます。
双方はインド太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増しているということで一致しましたが、共同声明には中国を名指しで批判する内容は含まれませんでした。
経済関係を考慮して中国を過度に刺激することを避けたい韓国の意向が反映されたものとみられます。
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