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ライフスタイル

オッパと呼んでくれ

2018-04-16

玄海灘に立つ虹


最近では韓国ドラマに登場するので日本でも有名になった 「オッパ」という言葉があります。日本語に訳せば「お兄さん」ということですが、この言葉、恋人や夫婦でも使いますよね。そしてこの言葉を言われた男性は本当にうれしそうな顔をするのですが、どうしてなんでしょう?


女性たちの経験談としてこんな話がインターネットにでていました。「22歳の女子大生のAさんがキムパブやトッポッキを売る飲食店でバイトをしていたときのことです。8歳年上の同じバイト生はもちろん、40代の店長まで自分のことを店長と呼ばずに気軽にオッパと呼べと言ったというのです。思わず苦笑いをしてごまかしましたが、その後も何度も言われて不愉快になりました」

またロックバンドのバラ旅館とコメディアンのノ・ホンチョルが歌った歌に「オッパとよんでくれ」というのがあります。その歌詞は「お願いだ、アジョシと呼ばないでくれ。オッパと、お願いだ、呼んでくれ、オッパ、オッパ」というものです。男性たちの涙ぐましいまでのオッパと言う言葉へのこだわりが伝わってきます。

オッパが恋人を指すようになったのは、実はずいぶん前からのことです。韓国初の近代長編小説と言われ、1917年に発表された李光洙(イ・ グァンス)の「無情」と言う小説にはすでに「オッパ」という単語がただの兄ではなく、恋人の意味あいを帯びて使われています。

一方国立国語院によりますと、夫婦の呼び名が1950年代末まで妻は夫のことを呼ぶときに'영감(ヨンガム)、양반(ヤンバン)というのが一般的で、男性は妻のことを '임자(イムジャ)'や'마누라(マヌラ)'と呼んでいました。

それが60年代なると 여보(ヨボ)という言い方が生まれ、男女共に配偶者を呼ぶときに使うようになります。70年代には 자기(チャギ)という言い方も登場しますが、まだまだ大勢はヨボでした。2010年の標準化法実態調査でも夫婦間の呼び名としてはヨボが39%で最も多く、次がチャギの24%でした。

それが最近になり若い世代を中心に「オッパ」という呼び名が多く使われるようになったということです。

私の感覚では好意をもった男性を 「オッパ」と呼ぶのは比較的最近になってからのことだと思っていたのですが、先ほども言ったように小説などを見ていると20世紀の初めからそういう傾向はあったようです。

ただ恋人や夫婦の間で使われるオッパは良いのですが、先ほどの女子大生の話のようにオッパと言う言葉が時にはセクハラを連想させるような場にも登場してきます。そういう意味からもオッパと言う言葉、いくら相手がうれしそうでも、時と場所、相手に気をつけて使うことをお勧めします。言われた相手が大きな誤解をすることもあり得る言葉なので。


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