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ピープル

コンテンツ制作チーム「情熱に油」

2016-09-27

ソウルの東部、麻浦区(マポグ)延南洞(ヨンナムドン)にあるコンテンツ制作チーム「情熱に油」の会議室。9月のある日、10人の青年がこの会議室に集まりました。会議室に集まった若者は、一人また一人、進路、人間関係、家族問題など、それぞれの悩みを打ち明けはじめます。互いの悩みを打ち明け、その悩みに耳を傾けることで傷ついた心をいやしていく集い。この集いを企画したのは、「情熱に油」というコンテンツ制作チームです。



「情熱に油」は、フェイスブックとブログを通じて、現代を生きる若者たちに自己啓発や動機づけのためのイメージやメッセージを伝えています。今から2年前、コンテンツ制作チーム「情熱に油」を立ち上げたのは平凡な20代の青年たち、イ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんです。韓国の青年が抱える悩みを誰よりもよく知っているイ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんは彼らを応援し、励ますために「情熱に油」を立ち上げたのです。「情熱に油」にアクセスすると、30枚のカードに書かれたメッセージやイメージを見ることができます。

若者を励ますコンテンツを制作している「情熱に油」の共同代表、イ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんは大学の先輩と後輩でした。2014年1月、兵役を終えて、大学に戻った二人は就職活動を控えていました。ところが、それまで自分の好きなことについて具体的に考えたことがなかったので、就職のためにどんな経歴を積んでいけば良いのか分かりませんでした。いろいろな話をしているうちに、イ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんは好きなことをしてみようと意気投合しました。二人は、まず、自分たちが関心を持っている話から始めてみようという気持ちでフェイスブックに「情熱に油」のページを立ち上げました。

「情熱に油」を立ち上げて数ヵ月が経ったある日、3番目のコンテンツが若いユーザーの共感を呼びました。イギリスの小説家、J・K・ローリングが「ハリー・ポッター」を書いた動機や背景に関する話を分かりやすくイメージやメッセージで構成したコンテンツでした。このコンテンツで、「ハリー・ポッター」を発表した後、一夜にしてベストセラー作家になったというJ・K・ローリングのように、「情熱に油」も1日で多くのユーザーを確保したのです。

無料のオンライン・コンテンツだけでは利益は出せません。しかし、「情熱に油」へ向けるネットユーザーの関心は高まり、これに注目した投資家から出資を受けることができました。また、「情熱に油」のコンテンツでも利益を出せるようになりました。今では事務所を開き、2人のスタッフがいっしょに働いています。「情熱に油」のコンテンツで利益が出せたことは、イ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんが信じた価値、つまり好きなこと、やりたいことをしながら生きていけるということを証明したといえます。他の人のメッセージを伝えるのではなく、自分のメッセージを伝えることが収益につながったのです。

イ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんは「情熱に油」ならではの特徴を損なわず、利益を出せるコンテンツの素材として「本」を選びました。出版社の依頼を受け、本のレビュー形式のコンテンツを制作していったのです。コンテンツとして紹介する本には一定の基準があります。目標は本の広告ではなく、ネットユーザーとの共感なので、作家の情熱と本の内容を考えて対象となる本を選ぶのです。「情熱に油」の新しいコンテンツに対する反応を熱く、
このコンテンツを通じてベストセラーになった本もあるほどです。

「情熱と油」を立ち上げて今年で3年目、今では、「情熱と油」に似たコンテンツのサイトやページが多くなり、コンテンツ制作に限界を感じることもあります。しかし、「情熱に油」を通じて、勇気づけられ、夢を持ち続け、変化の可能性を信じる人がいる限り、韓国の青春と情熱に油をそそぐイ・ジェソンさんとピョ・シヒョンさんの努力は続いていくことでしょう。

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