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旅行

キムジャンの季節を迎えてにぎわうキムチ博物館

2010-11-30

キムジャンの季節を迎えてにぎわうキムチ博物館

古くから韓国では冬の始まり、立冬を過ぎると、厳しい冬に備えて春過ぎまで食べるキムチをまとめて漬けていました。これが韓国の冬の風物詩といえるキムジャンです。じっくりと熟成させて食べるキムジャンのキムチは韓国の人たちには文字通り「おふくろの味」といえます。

韓国のキムチは今、ウェルビーイング食品として世界の注目を集めています。ソウルにはウェルビーイング食品、キムチについて紹介している所が2カ所あります。韓国伝統文化の街として外国人観光客にも人気がある鐘路区(チョンノグ)仁寺洞(インサドン)にあるキムチワールドとコエックスモールで有名な江南区(カンナムグ)三成洞(サムソンドン)にあるキムチ博物館です。今週は本格的なキムジャンの季節を迎えて、本場、韓国のキムチのすべてを知ることができる三成洞のキムチ博物館をたずねてみましょう。

ソウル地下鉄2号線三成(サムソン)駅の5番、6番出口はコエックスモールの地下1階につながります。地下1階の映画館、メガボックスを目印に進み、映画館の手前にあるエスカレーターで地下2階に行くと1986年にオープンしたキムチ博物館の入り口が見えます。キムチ博物館の展示室は大きく3つのテーマに分けられています。最初の展示室ではキムチの歴史と移り変わりを紹介しています。先史時代から朝鮮時代まで、キムチがどのように変化してきたかを知ることができます。2番目の展示室には地域別、季節別に、さまざまな種類のキムチを展示しています。3番目の試食室と栄養コーナーでは実際にキムチを味わってみることができます。

博物館を入ると、韓国の農耕文化のシンボルといえる村の守り神である木像のチャンスンと豊作を祈願して立てたソッテが訪問客を迎えてくれます。その向こうにはしょうゆや味噌、キムチなどを保管していた大きな瓶(かめ)、チャントクが並んでいます。今はキムチ冷蔵庫があって、チャントクにキムチを保管する家はほとんど見られませんが、素焼きの瓶、チャントクには空気が出入りするくらいの小さな孔がたくさんあるためキムチの発酵にぴったりで、かつてはキムチの深い味を作り出す役割を果たしていました。チャントクの手前にはワラを編んでつくった 小さな穴蔵のようなものがあります。これは厳しい冬にキムチが凍ったりしないように保管していたキムチ保管所といえます。昔の人たちはキムチの味を守るためにさまざまな保存用の容器を作っていました。キムチ博物館では木をつなぎ合わせて作った容器や身分の高い人たちが使っていた陶磁器のキムチ容器、二重の構造になっていて外側と内側の容器の間に水を入れて夏でもおいしいキムチが食べられるように工夫された容器などを見ることができます。

キムチについて紹介する映像を見てさらに奥の方に歩いていくと、キムチの歴史とキムチに関する古い資料が展示されています。ここには時代別のキムチが模型で分かりやすく紹介されています。韓国の白菜キムチ、つまり唐辛子粉と白菜を使った赤くて辛いキムチが作られるようになったのは、韓国に唐辛子と白菜が伝えられた18世紀頃からでした。キムチ博物館ではこのように時代別のキムチの特徴、地域や環境によって異なるさまざまなキムチの特徴を分かりやすく紹介しています。

キムチ博物館にはいろいろな種類のキムチを味見するコーナーがあります。また、自分の手でキムチを漬けてみたいという方のために体験コーナーも設けられています。キムチ漬け体験は2週間前に予約すれば参加することができるので、韓国のキムチをつけてみたいという方はぜひ挑戦してみましょう。韓国の味、キムチについて知ることができるキムチ博物館では韓国の食文化に触れながら美味しい旅をすることができます。

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