家計と企業の負債が、韓国は世界43の国と地域の中で、もっとも速いスピードで増えていることが分かりました。
国際決済銀行が21日に公開した最新の統計によりますと、韓国の2019年第4四半期のGDPに対する家計債務の割合は95.5%で、直前の第4四半期に比べて1.6ポイント上昇したということです。
この増加幅は、香港とともに世界43の国と地域の中でもっとも大きい水準だということです。
また、2019年第4四半期のGDPに対する民間債務の割合は197.6%となり、直前の第4四半期より2.6ポイント上昇しました。
これは43の国と地域のなかで、シンガポールとチリに次いで3番目に早い上昇スピードだということです。
そのうえ、ことしのGDPに対する民間債務の割合は、史上初となる200%超えが確実だとされていて、家計と企業の負債の規模は、韓国の実体経済が1年間に創出する付加価値の2倍を超えることが予想されています。
そのため、足元では流動性資金を増やすことで家計と企業を後押しすることが避けられないものの、中長期的には膨らんだ負債がむしろ景気回復の足かせになると警戒の声も上がっています。