韓国の輸出は、中国との国交正常化以降、およそ20年間にわたり中国向けが1位となっていましたが、対中輸出が減少する一方でアメリカ向け輸出が増加しているため、近く最大輸出国が入れ代わるのではないかという見方が出ています。
産業通商資源部のまとめによりますと、ことし1月から5月までの中国向けの輸出額は497億ドルで、前の年の同じ時期に比べて27.3%減少しました。
直近1年の中国との貿易収支も、去年9月に6億ドルの黒字を記録したのを除けば、すべて赤字となっています。
一方、アメリカとの貿易収支は、ことし第1四半期に72億ドルの黒字を記録し、アメリカは韓国の最大貿易黒字国となりました。
去年4月のアメリカ向け輸出は91億8000万ドルで、中国向けの95億1000万ドルと、わずか3億3000万ドルの差に迫っています。
このような変化は、コロナ禍以降、中国経済の回復が予想より遅れていることにより、中国国内の内需が委縮したことや、原材料や部品など中間財における中国の自立度が高まったことなどが背景にあるとみられています。