尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、最近国内で大きな政治問題となり、野党の激しい追求の対象となっている国防部長官と女性家族部長官を更迭しました。あわせて、文化体育観光部長官も交代となりました。
尹大統領は、国防部の李鐘燮(イ・ジョンソプ)長官、文化体育観光部の朴普均(パク・ボギュン)長官、そして女性家族部の金賢淑(キム・ヒョンスク)長官を13日、更迭しました。
国防部長官の人事については、ことし7月、大雨の影響で行方がわからなくなった人を捜索していた海兵隊の兵士が急流にのまれて死亡した事件をめぐり、李長官が捜査チームに不当に圧力をかけたとして、最大野党「共に民主党」が、李長官の弾劾手続きを進めていたところ、李長官が12日、自ら辞任することを大統領に伝えていました。
「共に民主党」は、李長官の更迭について、事件への対応における責任の所在を曖昧にするための措置だと批判していますが、与党「国民の力」は、弾劾によって発生する安全保障の空白を防ぐためだと反論しています。
女性家族部の金長官については、先月、全羅北道(チョンラブクト)で開かれた、ボーイスカウト・ガールスカウトの最大のキャンプ大会「世界スカウトジャンボリー」の運営に関する不手際への引責として、更迭されたものとみられています。
文化体育観光部の朴長官は、政策遂行能力が不十分であるため、更迭されたという見方が出ています。
国防部長官の後任には、与党「国民の力」に所属し、国会国防委員会の幹事を務める申源湜(シン・ウォンシク)議員が、文化体育観光部長官には、李明博(イ・ミョンバク)政権で文化体育観光部長官を務めた柳仁村(ユ・インチョン)大統領文化体育特別補佐官が、女性家族部長官には朴槿恵(パク・クネ)政権で大統領府の報道官を務めた金杏(キム・ヘン)氏が、それぞれ指名されました。
2023年9月15日修正