ロシアのプーチン大統領は、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長から受けた北韓への招待を受け入れました。これが実現すれば、20年を超える年月をはさんでの北韓訪問となります。
ロシア大統領府の報道官は14日、プーチン大統領は、金委員長と13日に行った首脳会談で、金委員長から北韓訪問の招待を受け、謝意を示して、これを受け入れたと明らかにしました。
プーチン大統領が最後に北韓を訪れたのは2000年7月で、金正恩委員長の父親である金正日(キム・ジョンイル)国防委員長と首脳会談を行いました。
金正恩委員長は、2019年4月にロシアで行われた首脳会談でもプーチン大統領を招待し、プーチン大統領も快く受け入れたと報じられましたが、実際にはプーチン大統領の北韓訪問は行われていません。
しかし今回は、ロシア大統領府が発表しているだけに、プーチン大統領の北韓訪問が実現する可能性が高いのではないかと、韓国政府は判断しています。
外国の首脳が北韓を訪れることは極めて稀で、韓国統一部によりますと、金正恩委員長が2012年に権力を握って以来の外国首脳との会談は、わずか16回で、このうち外国の首脳が北韓を訪れたのは、2018年9月の南北首脳会談、同じ年の11月に行われたキューバとの首脳会談、2019年6月の中国との首脳会談のたった3回に過ぎません。
これについて、ソウルにある北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は、「中国の習近平主席に続いてプーチン大統領までが金正恩体制の北韓を訪問することになれば、北韓が経済的には中国、軍事的にはロシアとのつながりをさらに強めるきっかけとなる」と分析しています。