朝鮮最初の司祭、金大建(キム・デゴン)神父の聖人像が、バチカンのサンピエトロ大聖堂に設置され、現地時間の16日に祝福式が行われました。
サンピエトロ大聖堂の外壁にアジアの聖人の像が設置されたのは初めてで、修道会の創始者以外の聖人の像が設置されたのも初めてです。
金大建神父は1821年生まれで、1845年に朝鮮時代最初の神父となり、布教活動に当たりましたが、翌年に逮捕され、その年の9月に殉教しました。わずか25歳でした。その後、1984年にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世によって聖人の地位に列せられました。
聖人像は、高さ3.7メートル、幅1.83メートルの全身像で、韓国伝統衣装を身に着け両手を広げています。
聖像の設置は、教皇庁の聖職者省長官を務める韓国の兪興植(ユ・フンシク)枢機卿の提案で実現しました。
一方、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の特使としてバチカンに派遣された大統領室の姜升圭(カン・スンギュ)市民社会首席秘書官は現地時間の16日、フランシスコ教皇を表敬訪問し、尹大統領からの親書を手渡しました。
親書には、「韓国とバチカンの国交樹立60周年を迎え、これまで築いてきた友好協力関係がさらに深まることを期待する」と認(したた)められているほか、聖人像の設置などバチカンの韓国に対する特別な関心と愛情に感謝の意を示しています。
これに対し、フランシスコ教皇は、「韓半島の平和をいつも祈っている」と応えました。