尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12日、 KBSの新しい社長として、韓国の日刊紙「文化日報」出身の朴敏(パク・ミン)氏を任命する案を了承し、最大野党「共に民主党」からの反発が予想されています。
KBSの社長をめぐっては、KBSの理事会が前の政権で任命された金儀喆(キム・ウィチョル)前社長について、経営の悪化や偏向報道などを理由に解任し、社長が空席のままとなっていました。
朴氏については、今月7日に国会での人事聴聞会が開かれましたが、新聞社に勤務していた当時、日系企業からの諮問料を巡って、公務員やメディア関係者に対する一定額以上の金品の受け取りを禁止する不正請託禁止法違反の疑いがあるとして、最大野党「共に民主党」が強く反発し、人事聴聞報告書は採択されていませんでした。
これに対して、尹大統領は、朴氏の人事聴聞報告書を今月9日までに送付するように国会に再要請しましたが、結局、報告書は採択されないままになっています。
人事聴聞に関する法令では、報告書の採択が要請された場合、国会は20日以内に採択するよう求められています。この期限が過ぎた場合、大統領は10日以内に報告書の送付を再び要請し、国会がこれに応じなければ、報告書なしでも任命できることになっています。
朴氏は13日に開かれた就任式で、「公共放送としてのアイデンティティを再確立し、KBSが国民からの支持と財政面での安定を取り戻せるよう、取り組んでいく」と表明しました。
朴氏は、ソウル大学政治学科を卒業後、1991年に文化日報に記者として入社し、社会部長、政治部長、編集局長を歴任しています。
2023年11月15日修正