次期大統領に当選した尹錫悦（ユン・ソンニョル）氏が16日午後6時から25分間、オーストラリアのスコット・モリソン首相と電話で会談しました。 
尹氏側の報道官が発表したところによりますと、尹氏とモリソン首相は、国交樹立から60年を迎えて去年格上げされた「包括的戦略パートナーシップ」をさらに拡大し、カーボンニュートラル、宇宙など先端分野での協力を深めることで一致したということです。
またモリソン首相が尹氏に「域内の協力を堅固にし、韓半島の平和と安定に貢献することを願う」としたうえで、「韓半島の自由と安定は妥協の対象にはなれない」と話したのに対して、尹氏は深い共感を示したということです。
尹氏は当選後、アメリカのバイデン大統領、日本の岸田首相、イギリスのジョンソン首相と電話会談していて、モリソン首相は、尹氏が当選後電話会談した主要国の首脳としては、4人目となります。
次期政権が、アメリカ、日本、オーストラリア、インドの4か国が中国に対抗するために作った枠組み「クアッド」に加わるかどうかに関心が集まるなか、尹氏がアメリカ、日本、イギリスに次いでオーストラリアの首脳と電話会談したのは、米中対立が深まるなかでの国際政治を考慮したものとみられます。