最大野党「共に民主党」は、梨泰院(イテウォン)の転倒事故の真相究明と責任者の処罰のために国会で行われる国政調査が、迅速に行われるべきだとし、来週初めにも国政調査要求書を国会に提出すると明らかにしました。
「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は4日、最高委員会で、梨泰院の転倒事故と関連し、「国民の代理人である国会に、関連の資料を全て提供し、国民に公開するのが、この問題を解決する最も望ましい道だ」としたうえで、「与党が国政調査に同意して、調査を迅速に進めるべきだ」と述べました。
李代表はまた、「1週間が過ぎた今もなお、事故の原因と経緯が不明確だ」と述べ、「追悼と事態の収拾に神経を注ぐべきではあるが、真の追悼と事態の収拾とは、事故の原因を明確にすることだ」と強調しました。
そのうえで李代表は、「今年のハロウィーンイベントには、昨年よりも遥かに多くの人が参加することが明白だったにもかかわらず、交通整理をする警察官がいなかったことや、警備計画がなかったことについて国民から疑問の声が上がっているが、誰も答えていない」と批判しました。
李代表はまた、警察への通報が殺到したにもかかわらず、現場への出動が不十分だったことを指摘し、「隠蔽や矮小化は、事故そのものよりも深刻な政府への不信と疑惑を招くだけに、事件の経緯を透明に公開すべきだ」と述べました。
共に民主党の朴洪根(パク・ホングン)院内代表も、「来週初めにも国政調査要求書を提出する。国民の力も、政府と与野党による梨泰院転倒事故特別委員会の設置を提案しただけに、捜査の対象である政府を除いて、国会レベルの調査に無条件で参加すべきだ」と強調しました。
これに対して、与党「国民の力」の朱豪英(チュ・ホヨン)院内代表は、今は警察による捜査を優先すべきだという立場を明らかにしました。
朱院内代表は4日、国民の力の院内対策会議で、「国政調査であれ、特別検察官による捜査であれ、真実の究明と再発防止に必要であれば、何でもやるが今はその時ではない。迅速な強制捜査を通して、様々な証拠を確保するのが最も重要だ」と述べました。
そのうえで、「強制手段のない国政調査は、むしろ捜査の妨げとなる」とし、「捜査結果を見て、足りない点があれば、国民の力が積極的に国政調査を要求する」と強調しました。