IMF＝国際通貨基金は、ことしの韓国経済の成長率の見通しを0.2ポイント引き下げ、1.5％としました。 
 
IMFは11日に発表した報告書「世界経済見通し」で、韓国のことしの経済成長率の見通しを1月時点の1.7％から1.5％へ、0.2ポイント引き下げました。
 
IMFは韓国の経済成長率について、去年7月から4回連続で引き下げていて、1月の時点でも、前回の2.0%から0.3ポイント下げていました。
 
政府と韓国銀行、そしてOECD＝経済協力開発機構は、1.6％、韓国開発研究院は1.8％とそれぞれ見通していて、IMFの見通しはこれらを下回っています。
 
アジア開発銀行（ADB）はIMFと同じく1.5%と見通しています。
 
IMFは来年の韓国経済の成長率についても、2.6％から2.4％へと0.2ポイント下方修正しました。また、ことしの物価上昇率は3.5％、来年は2.3％とそれぞれ予測しました。
 
IMFは、ことしの世界経済全体の見通しも、1月時点の2.9％から2.8％へと0.1ポイント引き下げました。
 
また、今後5年間の世界経済の成長率は3.0％としていて、これはIMFが「世界経済見通し」を発刊した1990年4月以来、最も低い数値です。
 
IMFは、去年から続くロシアによるウクライナへの侵攻やインフレーションなど不安要素が残るなか、最近、アメリカのシリコンバレー銀行が破綻するなど、金融市場で不安が広がっている状況に深い懸念があると評価しました。