国連貿易開発会議(UNCTAD)が韓国の地位を「開発途上国」から「先進国」に変更しました。
国連貿易開発会議は、スイスのジュネーブ本部で現地時間の2日、開かれた第68回貿易開発理事会の会議で、韓国の地位を開発途上国グループから先進国グループに変更する案を、加盟195か国の全会一致で議決しました。
これで、韓国はアジア、アフリカなどの途上国が含まれている「グループA」から、アメリカ、イギリスなどの先進国が含まれている「グループB」に地位が変更され、「グループB」の国数は合わせて32か国になりました。
開発途上国から先進国への地位の変更は、国連貿易開発会議が設立された1964年以来初めてのことです。
韓国は去年、経済規模が世界10位に上昇したほか、1人当たりの国民所得がG7=主要7か国のうちのイタリアを上回るなど、国際社会では事実上の先進国とされてきました。
また韓国政府はおととし10月にWTO=世界貿易機関の開発途上国の地位を放棄すると決めています。
今回の国連貿易開発会議による韓国の地位の変更は、国連からも公式に先進国として認められたという意味があります。
それに伴って、韓国は今後、国際社会の中で経済だけでなく、民主主義や人権など普遍的な価値において、先進国としての責任と義務をさらに求められることになります。