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第732話 KBSの新しい大河ドラマ始まる!

#アジュンマの井戸端会議 l 2023-11-14

玄海灘に立つ虹


KBSの新しい大河ドラマ「高麗契丹(きったん)戦争」の放送が、11月11日に始まりました。毎週土曜日と日曜日の夜9時25分からKBS第2テレビで放送されています。

高麗契丹戦争は、現在の北韓と中国の国境付近で、朝鮮の高麗王朝と契丹主導の中国の遼王朝の間で起きた紛争のことです。当時契丹は高麗の北進政策と親宋政策に危険を感じていて、993年と1010年の2回高麗を侵攻していました。そして1014年9月、契丹軍による3回目の侵攻がありました。
ドラマは、高麗によって最高司令官である上元帥に任命されたカン・ガムチャンを主人公に据え、高麗契丹戦争が続く約30年の間に展開される出来事を描いています。主人公のカン・ガムチャン役を演じるのが、俳優のチェ・スジョンです。時代劇の王様と呼ばれていて、これまでもKBSの大河ドラマで主人公を演じてきました。しかも彼が出演した大河ドラマはどれも驚異的な視聴率をたたき出しています。そんなチェ・スジョンの10年ぶりの時代劇ということで、関心が集まっています。また、高麗契丹戦争を勝利に導いた高麗王朝の第8代王、ヒョンジョン役に、兵役を終えてカムバックしたキム・ドンジュン(ZE:A)が抜擢されました。


高麗契丹戦争というタイトルからして戦争を前面に押し出しているだけに、スペクタクルな戦闘シーンで視聴者を魅了するということです。32話で完結の予定で、他の大河ドラマより短いほうですが、制作費は総額270億ウォンと、大河ドラマとしてはこれまでで最高額で、KBSが社運を賭けた作品と言えるでしょう。 

この作品にはこれまで大韓民国が経験してきた様々な出来事や韓民族の精神が投影されています。契丹の高麗への侵略は、かつて複数の国から攻撃を受けてきた韓半島の歴史を示しています。カン・ガムチャンをはじめ国民が力を合わせて侵略に打ち勝つシーンなどは、「漢江(ハンガン)の奇跡」や経済危機の克服など現代史における苦難を乗り越えてきた精神と通じているとみられています。

ドラマの制作発表会に出席し、挨拶したKBSのキム・ドクチェ副社長は、「今年はKBSが公共放送として発足してから50年になる節目の年だ」とした上で、「この作品はその50年を締めくくる番組」だと強調し、「大河ドラマは、困難だった時代を先人たちがどのように克服し、成長、発展させてきたのかを提示してきた。今回も、幼いヒョンジョンがどう国難を克服し、文化を発展させていくのかを示している」と説明しました。


KBSは、今年、受信料を電気料金と共に徴収する方式から分離徴収に改める放送法施行令が施行されたことで、公共性が揺らぐのではないか危ぶまれており、さらに急変するメディア環境の中で常に30%を超える視聴率を誇ってきた週末ドラマの勢いが振るわないなど、バラエティ、ドラマともに満足のいく成果を上げられなかったのが現状です。危機に追い込まれているKBSが、もっとも得意な分野、特別なノウハウを持っている大河ドラマを、ここにきて前面に掲げています。この試みが成功を収めるかどうか、注目されるところです。

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