北韓北東部の咸鏡北道（ハムギョンブクド）では、8月末から9月はじめにかけて襲った台風10号による洪水で、数百人にのぼる死者・行方不明者が出ているもようです。
北韓の朝鮮中央通信が14日、報じたところによりますと、8月29日から9月2日にかけて咸鏡北道を襲った台風10号で、中国との国境を流れる豆満江（トゥマンガン）が氾濫し、死者・行方不明者数百人、被災者６万8900人が出るなど、これまでにない規模の被害となったということです。朝鮮中央通信は今回の報道に先立つ今月6日、洪水による死者が60人に上ったと伝えています。
朝鮮中央通信は洪水による被害状況について、豆満江の氾濫で流域の家屋2万9800棟、公共施設900棟が倒壊や浸水し、道路と橋が壊れて通行できなくなり、列車も運転できなくなったうえ、変電所の浸水・埋没などで電力供給ができなくなったと異例に詳しく伝えています。
北韓がこのように被害状況を詳しく報道したのは、国際社会からの支援を受けようとする意図があるものとみられています。
実際にWFP＝国連世界食糧計画は、北韓の被災者14万人あまりにビスケットや大豆などを配る緊急の食糧支援を行っており、国際赤十字連盟も52万ドル、韓国ウォンにしておよそ6億ウォンと救援物資を支援しています。

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