概要
日時と場所 |
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各国代表 |
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結果
合意文は採択されず、「議長要約発表文」を通じて次回協議を開催することで合意したと発表。
主な争点
アメリカは北韓が先に核を放棄するよう要求、北韓との直接対話は不可。
- 北韓が後戻りできない状態に核計画を放棄した後に、体制の安全の保証や経済支援も可能。
- 北韓との直接対話は不可。核計画を放棄した後に関係正常化に向けた直接対話は可能。
北韓は「同時行動」を強調。
- 北韓は非核化の原則を堅持しているが、アメリカが北韓に対して敵対視政策を維持しており、自衛手段として核抑止力を保持している主張。
- アメリカが敵対視政策を放棄することが問題解決のカギであり、米朝不可侵条約の締結、米朝間の外交関係の樹立、経済制裁の解除を要求。
- 核問題を解決するための措置は必ず同時行動の原則にもとづいて進められるべきだと主張。
北韓(凍結) | アメリカ(補償) |
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核計画放棄宣言対補償約束 | |
核施設と核物質の凍結 査察受け入れ |
テロ支援国指定解除 対北制裁・封鎖の撤回 人道主義食糧支援の拡大 エネルギー支援(200万キロワット相当) |
ミサイル問題妥結 (試験発射の保留と輸出中止) | 米朝と日朝関係の正常化 |
核施設解体 | 軽水炉建設 |
中国は、北韓の主張は合理的、米朝の直接対話が必要と主張。
- 北韓の「アメリカとの不可侵条約、関係正常化、他国との経済関係樹立」の要求は正当かつ合理的で、不可侵条約は米朝間の直接対話で解決すべき。
- 韓半島の非核化と北韓の体制の安全への憂慮を同時に解決すべき。
※ 中国は第1回協議で仲裁者としての役割を十分果たしたと評価される。
韓国は「同時行動」の順序を提示。
- 6・15共同宣言の誠実な履行を求めるとともに、北韓に対する人道支援を継続する意向を表明。
- 核問題は包括的に解決すべきだという見地から、「同時行動」の順序を提示。
各国の評価
米朝間の認識の差を確認。
- 第1回協議はアメリカと北韓の克明な認識の差を確認し、次回協議を開催することで合意して終了した。
北韓、「6カ国協議無用論」を提起。
- 北韓は協議終了2日後の8月30日、外務省報道官が朝鮮中央通信と会見し、「6カ国協議は卓上空論、百害あって利益なしだとして、これ以上関心がない」と評価した。
- また、「自衛措置として核抑止力を継続して強化するほかに選択の余地がないことを確信した」と述べた。
アメリカで強硬論が強まる。
- ホワイトハウスと国務省は「これといった成果がなかった」とし、アメリカ国内で強硬論が強まった。
- マスコミは6カ国協議の分析や評価よりは、北韓外務省が8月30日に発表した「6カ国協議無用論」を大きく取り扱い、北韓に対して強硬に対応する必要があると報道した。
中国はアメリカに前向きな姿勢を求める。
- 中国は北韓外務省報道官の発言について、話し合いを通じて十分調整できる内容だとする一方、アメリカの対北韓政策があいまいだと批判した。
- 中国の王毅外務次官は9月1日、核問題解決の最大の障害物になっているのは「アメリカのあいまいな対北韓政策だ」と述べ、北韓を説得するためにアメリカの前向きな対応を求めた。