中国の脱北者収容所が満員 洪水の影響

先月、北韓で発生した史上最悪とされる洪水で、脱北者が急激に増え、中国にある脱北者収容所が満員になっているもようです。
脱北者収容所は、中国国内で捕まった脱北者を北韓に強制送還するまで収容する施設です。
KBSの取材によりますと、中国吉林省図們(トモン)市の山の中腹にある脱北者収容所は最近、満員となっていて、武装した警察官が増えるなど、警戒が強化されたということです。
このように脱北者収容所が満員となったのは、先月、中国との国境を流れる豆満江(トゥマンガン)が氾濫し、史上最悪の洪水が発生したためとみられます。
また洪水で国境が事実上なくなっていることも、脱北をあおる要因となっています。
このため、北韓は最近、脱北者を防ぐために、秘密警察の国家安全保衛部を国境地帯に派遣し、住民を厳重に監視する一方、中国との貿易をしている出稼ぎ労働者が、派遣先から離れないよう統制を強化しているもようです。
一方、脱北者が増えていることについて、朴槿恵(パク・クネ)大統領は11日の閣議で、「脱北者は先に来た統一だ」としたうえで、脱北者の定着のための制度を再点検するよう指示していて、事実上脱北を呼びかけています。
統一部によりますと、来月中旬には韓国国内に住む脱北者が3万人を超えるとみられ、それを機に、脱北者定着支援の改善対策を発表するということです。
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