ソウル市 平壌市との交流提案

ソウル市が、2019年にソウルで開かれる全国体育大会に平壌市を招き、平壌に南北アニメーションセンターを建設するなど、北韓との経済、社会、文化交流・協力を強化する構想を発表しました。
ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長は10日、ソウル市庁舎で開かれたソウル・平壌都市協力政策討論会に出席し、基調演説で、「アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム『サード(THAAD)』の配備や軍備競争などは韓国の国益にそぐわない。北韓の核問題を解決し、平和を定着させるためには、大きな戦略が必要だ」と述べました。
続いて、韓半島北西部を流れる大同江(テドンガン)の水質改善などのための南北合弁水道公社の設立、安全や災害分野での協力、アニメーション産業団地の平壌への造成など、政治を除く経済、社会、文化などあらゆる分野でソウルと平壌間で交流協力を強化することを提案しました。また3年後にソウルで開かれる第100回全国体育大会に平壌市の代表選手の出場を平壌市に求めました。
この討論会に出席した林東源(イム・ドンウォン)元統一部長官も、「ドイツ統一の際も、東西ベルリンの経済、社会、文化などでの都市間の交流が先に行われた」と強調し、朴市長の構想を後押ししました。
一方、南北間ではことし、交流や協力はもちろん、対話のチャンネルも完全に途絶えていて、北韓は、韓国政府の開城(ケソン)工業団地操業停止措置に対する抗議として、南北当局間の連絡ルートとなっていた軍の通信線や板門店の連絡官のチャンネルも全面的に閉鎖しています。
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