北韓が大規模軍事パレード 金日成生誕105年

平壌(ピョンヤン)では、故金日成(キム・イルソン)主席の生誕105年目にあたる15日、大規模な軍事パレードが行われ、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長も姿を見せました。
北韓が大規模な軍事パレードを行うのは、2015年10月10日の労働党創建記念日以来およそ1年半ぶりです。
軍事パレードは、15日午前10時10分頃から金日成広場で始まり、その模様は朝鮮中央テレビを通じて世界に生中継されました。
壇上には、背広姿の金正恩委員長を中心に、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長、朴奉珠(パク・ボンジュ)首相らが並びました。
そして、崔竜海(チェ・リョンヘ)党副委員長が演説し、「アメリカの新政権は、主権国家に対して軍事的攻撃を強行し、一触即発の危険な局面を造成している。全面戦争には全面戦争で、核戦争には核攻撃戦で対応する」と述べ、シリアへの攻撃を非難するとともに、北韓への武力行使も排除しない姿勢を示すトランプ政権を強くけん制しました。
軍事パレードでは、新型ICBM=大陸間弾道ミサイルが初めて公開されたほか、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの技術を応用して2月に発射した新型中距離弾道ミサイル「北極星2型」など新型兵器も披露されました。
関係各国は、祝賀ムードに合わせて北韓が6回目の核実験や長距離弾道ミサイルを発射するのではないかと警戒していますが、今のところ変わった動きは見られていません。また西側の報道陣も多数招待されているため、アメリカによる北韓への攻撃もないものと考えられています。
また、平壌では前日の14日にも祝賀大会が開かれ、金永南最高人民会議常任委員長が「わが国が東方の核強国として世界に威容を誇ることができるのは、金日成主席が成し遂げた業績があるからだ」として、核やミサイル開発を今後とも続ける姿勢を強調しました。
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