初の世界脱北者総会 ブリュッセルで開催

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)政権に反対し、北韓への圧力を強めるため、世界の脱北者が一堂に会する「世界脱北者総会」が現地時間の25日、EU=ヨーロッパ連合の首都ブリュッセルで開かれました。
これまで主要国に住む脱北者が集まったことはありましたが、世界の脱北者代表らが一堂に会したのは、今回が初めてです。
総会には、韓国とアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界中に住む脱北者の代表らおよそ30人とキム・ヒョンジンEU駐在韓国大使などが出席しました。
代表らは、北韓の金正恩政権の独裁と人権弾圧、核兵器など大量破壊兵器の開発を強く糾弾し、北韓住民の人権改善と北韓社会の民主化を訴える「ブリュッセル宣言」を採択しました。
宣言の中で、代表らは「金正恩政権は、現在北韓で起きているあらゆる形の人道に反する行為の責任をとらなければならない」と批判しました。
その上で、最近起きた金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで殺害された事件に触れ、国際社会に対して「金正男殺人事件を政権レベルのテロと規定し、国連レベルでの調査を行い、金正恩氏をICC=国際刑事裁判所に提訴する」ことを求めました。
代表らは今後、国際社会に協力を呼びかけて、独裁政権のもとで苦しんでいる北韓の住民らの人権を守るため、北韓へ様々な情報を送り込むなど実質的な変化を導き出すための努力をより一層傾けていくことを決議しました。
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