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安保理が北韓対応を協議 米中の溝は埋まらず

ニュース2017-04-29
安保理が北韓対応を協議 米中の溝は埋まらず

北韓による核開発への対応を話し合う、国連安全保障理事会の閣僚級会合が現地時間の28日、開かれ、アメリカは北韓への圧力強化を求める一方、中国は対話と交渉で解決すべきだと主張し、双方の立場の違いが浮き彫りとなりました。
国連安保理閣僚級会合は、ニューヨーク本部で現地時間の28日午前、2時間にわたって開かれ、安保理15か国の閣僚や政府高官に加えて、国連のグテーレス事務総長と関係国として韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官も出席しました。
国連安保理で「北韓による核開発への対応」という一つのテーマで閣僚級会合が開かれたのは初めてのことで、国際社会が北韓の核問題を差し迫った課題と認識していることを示しています。
会合では、議長を務めるアメリカのティラーソン国務長官が「ソウルと東京への北韓の核攻撃は今や現実の脅威になっており、近い将来、北韓がアメリカ本土への攻撃能力を持つようになるとする認識を示し、「新しい制裁を始めなければならない」と呼びかけました。
そしてティラーソン国務長官は、これまでの経済制裁を強化する一方、新たな制裁として「北韓との外交関係の停止または制限」を加えるように求め、外交、経済両面で北韓を孤立させる制裁強化の必要性を強調しました。
さらに「すべての選択肢はテーブルの上になければならない」と改めて強調し、北韓が挑発を続ければ、軍事的な行動も辞さないとする姿勢を示しました。しかし「北韓が核をあきらめれば対話ができる」と述べて交渉の余地を残しました。
これに続いて韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官、日本の岸田外相、イギリスのジョンソン外相らが次々に北韓を非難し、国際社会が一致して圧力を強めるよう訴えました。
一方、中国の王毅外相は、アメリカの姿勢に懸念を示し「軍事的行動では事態は解決できない」と述べて、北韓の核問題はあくまでも「対話と交渉で解決すべき」とする立場を強調しました。
そして、北韓が核やミサイル開発を停止するのと引き替えに、アメリカと韓国は合同軍事演習を停止すべきだとする従来の提案を繰り返しました。
この会合が終わった直後に北韓はまた弾道ミサイル一発を発射し、韓半島は緊迫した情勢となりましたが、北韓への対応をめぐる米中間の溝は、依然として深いことを示しました。

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