アメリカ連邦議会の下院は４日、北韓による核・ミサイル開発の資金源を絶つことを目的とした、超党派による制裁強化法案を賛成多数で可決しました。
この法案は、北韓の核・ミサイル開発の資金を絶つため、北韓の労働者を雇用して不法に働かせたり、こうした労働者が生産した製品などを輸入した外国人や外国企業などを制裁の対象とするものです。また北韓からの物資の検査を怠った港湾や空港に対する監視の強化など、国連安全保障理事会による北韓制裁決議に盛り込まれていない内容が含まれています。
法案は、賛成419、反対1の賛成多数で可決されました。
アメリカ下院は、去年、北韓に対する制裁を盛り込んだ法案を可決しており、今回さらに強力な内容の法案を可決したのは、北韓の核･ミサイル挑発が続いていることに対して厳しく対応する意志を示す狙いがあるものとみられています。
法案はこのあと、上院で審議され、可決されるとトランプ大統領の署名で成立します。
一方、アメリカ連邦議会の調査局は4日、北韓が弾道ミサイル発射実験を続けているのは、アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」などミサイル防衛システムを無力化させるためのもので、ある程度成果をあげているという見方を示しました。
特に北韓は、迎撃ミサイルをかわすため、高度を高めて発射し、その結果、大気圏に再侵入したミサイルの弾頭がより急な角度で落下するようになり、迎撃が難しくなった可能性があるとしています。

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