北韓は、韓国とアメリカの情報機関が共謀して金正恩（キム・ジョンウン）労働党委員長に生物化学テロを実行しようとしたグループを摘発したとして、「韓米情報機関を掃討するため正義の反テロ打撃戦を開始する」と威嚇しました。
北韓の治安機関である国家保衛省は5日、報道官声明を出し、「CIA=アメリカ中央情報局と韓国情報機関の国家情報院が、北韓の最高首脳部に対する生物化学テロを実行するために送り込んだテログループを摘発した」と主張しました。
この声明は、CIAと韓国国家情報院が2014年6月、ロシアに駐在していた北韓の労働者を買収し、金正恩委員長に対して半年や一年で致命的な効果が現れる放射性物質やナノ粒子の毒性物質を散布しようとしたとしています。
このため韓国の国家情報院は、テロ犯に対して資金12万ドルと衛星送受信機器を渡したとしています。そして国家情報院は、去年11月とことし4月に、テロに使う生物化学物質とこのための装備の種類を決め、CIAに協力を依頼したとしています。
その証拠として北韓は、事件にかかわった韓国国家情報院の職員や協力者の実名を公表しています。
こうした北韓の主張に対して、韓国国家情報院は「知らない」と述べています。

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