国家情報院長候補 「南北首脳会談、条件満たせば可能」

文在寅(ムン・ジェイン)新大統領は10日午後、新政権の初代国家情報院長の候補として、北韓専門家の徐薰(ソ・フン)元国家情報院第3次長(63)を指名しました。
徐薰氏は、1980年に国家情報院に入り、1996年に北韓で軽水炉建設のため、韓半島エネルギー機構(KEDO)の代表として2年間常駐したほか、2000年と2007年の南北首脳会談の企画・交渉にあたった北韓専門家です。
政界では「故金正日(キム・ジョンイル)国防委員長に一番多く会ったことのある北韓通」とされています。
現在は梨花女子大学北朝鮮学科の招聘教授に在職しています。
徐氏は候補指名後の10日に行われた記者会見で、「韓半島の軍事的緊張が大いに緩和される場合、或いは、北韓の核問題を解決できるという兆しが見える場合には、首脳会談も可能だと考えている」とした上で、「今の状態では難しいが、南北首脳会談は必ず行われるべきだ」と強調しました。
徐氏は、完全に途絶えている北韓との対話再開に力を入れる姿勢を鮮明にしていて、今後、対北韓政策は大きな転機を迎えるとみられます。
さらに、徐氏は「歴代政権でいずれも失敗した国家情報院の政治介入を必ずなくす」と語り、国家情報院の慢性的な弊害と指摘されてきた政治介入をなくすことにも意欲を示しています。
文在寅大統領は今回の大統領選挙で「国家情報院の改革」を主な公約として掲げていました。
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