トランプ氏がけん制か 文大統領の対北韓融和路線

アメリカのトランプ大統領は12日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北韓との直接対話に前向きな姿勢を示していることについて、「対話するのは構わないが、適切な条件下でなければならない」と強調しました。
トランプ大統領は現地時間の12日に放送されたアメリカのNBCテレビとのインタビューでこのように述べたあと、文大統領の融和路線によってこれまで北韓に強い制裁を続けてきたアメリカの対北韓政策も変化するのかという質問に対しては「1~2か月後に答えられると思う」と述べて、文大統領の動きを見守る考えを示しました。
トランプ大統領はかつて北韓の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長について「私にとって適切なものであれば、彼と会談することを光栄に思う」と語り、対話には前向きな姿勢ですが、北韓が「核放棄に向けた具体的な行動をとること」を対話の条件としています。
トランプ大統領はこれまでも対話の条件として「適切な状況」を強調していて、今回の発言は、北韓との融和路線を掲げる文大統領をけん制する狙いがあったものとみられます。
文大統領は10日に行われた大統領就任式で「韓半島の平和のために、条件が整えば平壌にも行く」と述べて、北韓を訪問する考えを明らかにするなど、北韓に融和的だった金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の考え方を継承するとしています。
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