大規模サイバー攻撃、北韓が関与か

世界中のコンピューターネットワークに被害を与えた大規模なサイバー攻撃について、情報セキュリティーの専門家らは15日、北韓が関与した可能性を示す形跡があると相次いで報告しています。
アメリカの「グーグル」の研究者、ニール・メータ氏は、今回の攻撃に使われたマルウエア、悪意のあるソフトウエアの「WannaCry」と、北韓が関与したと広く考えられている大規模なハッキング工作に類似性があると指摘しました。
他の専門家たちも、北韓が関与している可能性に注目しています。
ロシアのITセキュリティー大手「カスペルスキー」の研究者らは、メータ氏の指摘について重要な手掛かりだと述べ、支持しています。
「カスペルスキー」の研究者によりますと、今回の攻撃でみられたコードは、「ラザラス」と呼ばれるハッキング集団のものに似ているということです。
「ラザラス」は、多くの専門家の間で北韓が指揮していると考えられているハッキング集団です。
またイスラエルのITセキュリティー企業「インテザー」の幹部も、北韓が関与したとの見方に同意しています。
一方、韓国では15日午後5時の時点で、今回の大規模なサイバー攻撃による被害が疑われる件数が13件となっています。
韓国軍は、さらなるサイバーテロに備えて、情報作戦防衛態勢インフォコン(INFOCON)の警戒レベルを1段階引き上げました。
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