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米学生の解放  脳を著しく損傷 

ニュース2017-06-16
米学生の解放  脳を著しく損傷 

北韓から昏睡状態で解放されたアメリカの大学生、オットー・ワームビア氏に深刻な脳損傷がみられることがわかりました。
ワームビア氏の容体を診察した医師団が15日、オハイオ州シンシナティで記者会見し、「ワームビア氏の脳組織が広範囲にわたって壊死している」と明らかにしました。
原因はまだ把握していないとしていますが、心肺停止で脳に血液が供給されなくなった可能性、または何らかの理由で呼吸困難に陥って心肺停止を引き起こした可能性があるという見方を示しました。
北韓はアメリカ政府に対し、ワームビア氏が去年3月に「敵対行為」で労働強化刑15年の判決を受けたあとにボツリヌス菌に感染し、睡眠薬を服用したところ、昏睡状態に陥ったと説明しています。
これについて、医師団は、ワームビア氏の体内からボツリヌス菌の痕跡は発見されなかったと指摘し、北韓側の説明に疑問を呈しました。
アメリカ国務省のジョセフ・ユン北韓担当特別代表が12~13日に平壌を訪問したことで米朝対話の再開への期待が高まっていましたが、ワームビア氏が昏睡状態で解放されたことで北韓に対する非難の声が高まり、対話の再開は厳しくなるものとみられています。
アメリカ外交協会(CFR)の上級研究員で韓半島専門家のスコット氏は、北韓に拘束されている他のアメリカ人の解放が行われない限り、政治的な対話を続けることは難しくなったとの見方を示しており、シンクタンクのアトランティック・カウンシルのマニング上級研究員は、北韓が非核化交渉の再開に向けて真剣な態度を示しているとは考えにくいと指摘しています。

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