北韓が弾道ミサイル発射 800~900キロ飛行か

北韓が4日午前、韓半島東の海、東海に向けて弾道ミサイルを発射しました。
韓国軍の合同参謀本部が4日明らかにしました。
それによりますと、北韓は4日午前9時40分ごろ、西部の平安北道(ピョンアンブクド)・バンヒョン付近から東海に向けて、弾道ミサイルを発射したということです。
ミサイル発射は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に直ちに報告されたということです。
ミサイルの機種や最高高度、飛行距離については現在分析中で、韓国軍は、北韓のさらなる挑発の可能性に備え、万全の態勢を維持しているということです。
政府消息筋は、「飛行距離は800~900キロと推定される。飛行距離は精密分析中だ」と述べました。
韓国軍とアメリカ軍は弾道ミサイル発射が成功したとみているようです。
NHKは、北韓の弾道ミサイルが日本のEEZ=排他的経済水域に落下した可能性があると伝えました。
北韓によるミサイル発射は、先月8日に東部の江原道(カンウォンド)元山(ウォサン)付近から地対艦巡航ミサイル数発を発射して以来およそ1か月ぶりで、弾道ミサイルの発射はことしに入ってから11回目となります。
ミサイル発射が文在寅大統領とアメリカのトランプ大統領による首脳会談が終わった直後に行われたことから、韓米両国が北韓政策で緊密に連携していくことで合意したことに反発したものではないかとする見方も出ています。
また、文大統領は7日と8日にドイツ・ハンブルクで開かれるG20=主要20カ国・地域首脳会議に出席する予定で、これを機に韓日米3か国の首脳会談が予定されているほか、韓中首脳も会談するとみられており、北韓がこうした国際社会の対北韓連携を念頭に武力を誇示したとも考えられます。
文大統領は先月15日、南北首脳会談17周年記念式典の演説で、「北が核とミサイルの挑発を今後中断すれば、北と条件なく対話に臨めることができる」と表明しています。
今回の北韓のミサイル発射は、この呼びかけに結局挑発で応じたともいえることから、韓国政府の北韓政策が試されることになると指摘する声も出ています。
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