北韓対応で温度差 アメリカと中・ロ

北韓が4日にICBM=大陸間弾道ミサイルの試験発射に成功したと発表したことを受けて、アメリカが「強力な措置を取る」としているのに対し、中国とロシアが「対話を通じた解決を強調」していて、北韓への対応で温度差が改めて浮き彫りになっています。
ロシアを訪れた中国の習近平国家主席とプーチン大統領は、4日、北韓がICBMの発射に成功したと発表した直後にモスクワで会談し、北韓への対応で「制裁よりは対話と交渉を強調する」内容の共同声明を発表しました。
声明では「対話と交渉だけが、韓半島問題を解決できる唯一の方法だ。関係国が対話と交渉の再開に向けて力をあわせてほしい」としています。
これは、北韓に圧力を強めるとしているアメリカの方針と相反するもので、両首脳が、北韓のミサイル発射を受けて、6日早朝に開かれる国連安全保障理事会の緊急会合や、今週ドイツで開かれるG20サミットを前に、アメリカと一線を画す姿勢を明確にした形となりました。
アメリカは、国連安保理の緊急会合で、北韓への対応で強力な追加制裁を求める方針ですが、それとは別に中国が北韓への制裁を十分行っていないとして、中国に圧力をかけるための措置を講じる可能性もあり、両国の対立が深まることが懸念されています。
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