ことしに入り、ロシアが北韓に輸出した石油が、去年に比べて大幅に増えたことがわかりました。
ロシア関税庁のまとめによりまうと、ことし1月から3月まで、ロシアの北韓向け輸出額はおよそ3141万ドルで、前の年の同じ期間に比べて134.4%増えました。
ロシアの北韓向け輸出の9割は、鉱物が占めていますが、その中でも、特に「原油を除いた石油」の輸出額が125万8000ドルとなり、前の年の同じ期間に比べて205.3%増えました。
今年4月に行われた米中首脳会談以降、中国が北韓への原油供給を減らすなど制裁を本格化したとされている中、石油確保が困難になった北韓がロシアから原油の輸入を大幅に増やしたものとみられています。
国連安全保障理事会の対北韓制裁では、「原油を除いた石油」は、制裁の対象に含まれていません。
そのため、北韓に対する新たな国連の制裁案では、北韓への原油供給を制裁の対象にする内容が盛り込まれていて、アメリカが中国などの協力を得て、制裁案が採決されるかに関心が集まっています。

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