アメリカは毎年、自国の安全保障を脅かす国をテロ支援国家と位置付け、強力な制裁を加えていますが、北韓はことしも含まれませんでした。
2008年から9年連続の除外です。
米国務省が現地時間の19日、「テロ活動に関する2016年版の国別報告書」を発表しました。
それによりますと、イラン、スーダン、シリアはこれまでと同じくテロ支援国家に指定されましたが、北韓は除外されました。
アメリカは、1987年11月に大韓航空爆破事件を起こした北韓を翌年、テロ支援国家に指定しましたが、北韓と核検証で合意に至った2008年、テロ支援国家から除外し、それ以来、除外が続いています。
アメリカは、北韓の6回目の核実験の可能性が提起されたことし4月に、北韓をテロ支援国家に指定する案を検討していると発表し、北韓に圧力を加えていたため、北韓がことしテロ支援国家に再び指定されるという見方が出ていました。
テロ支援国家に指定されると、アメリカの輸出管理法が適用され、貿易の制裁、武器の輸出禁止、テロに使われる可能性のある品目の輸出禁止、対外援助禁止などの規制を受けることになります。
北韓はすでに国際社会から多様な制裁を受けているため、テロ支援国家に再び指定されても実効性はあまりないとされますが、象徴的な効果は少なくありません。

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