中国国連大使 「北韓と米国に重要な責任」

北韓のICBM=大陸間弾道ミサイル発射を受けて、アメリカの国連大使が中国に対応を促したことに対し、中国の国連大使は7月31日、「責任は北韓とアメリカにある」と反論しました。
中国の劉結一国連大使が7月31日、記者会見し、述べたものです。
国連安全保障理事会では、北韓に対する新たな制裁決議採択に向けて、アメリカと中国が水面下の交渉を進めていますが、アメリカのヘイリー国連大使は7月30日、「北韓に対する圧力を強めることを盛り込まない安保理決議は意味がない。重要な結果が得られない緊急会合を開く意味はない」と述べるとともに、「中国は重要な措置に踏み切るかどうかを決断すべきだ。話し合いの時間は終わった」と述べ、中国を名指しして対応を促しました。
これに対し、劉大使は会見で、「中国は取り組んでいる」と不快感を示したうえで、「アメリカと北韓が、物事を進め、正しい方向に向かわせる一義的責任を負っている。中国ではない」と反論しました。
劉大使はさらに「対話や交渉が重要」との立場を繰り返し強調したうえで、新たな制裁には慎重な姿勢を改めて示しました。
アメリカと中国との対立で、北韓に対する追加制裁を盛り込んだ決議の採択は、しばらく難航するものとみられています。
[Photo : ]