来週 韓米外相会談で対北韓政策の調整か

北韓の2回にわたるICBM=大陸間弾頭ミサイルの発射を受けて、アメリカ国内で北韓に対する強硬な姿勢を求める声が上がっているなか、北韓との対話に言及したティラーソン国務長官の発言が、今後、北東アジア情勢にどのような影響を及ぼすか注目されます。
ティラーソン国務長官は現地時間の1日の記者会見で、「アメリカはどこかの時点で、北韓と、北韓が求める安全保障や経済的繁栄のある未来について対話したい」と述べました。
こうした発言は、北韓の態度を変えさせるこれといった切り札のないトランプ政権の状況を表したもので、アメリカ、北韓、中国の間で深まっている対立を和らげる効果はあるとみられます。
また北韓のミサイルによる挑発にもかかわらず、対話を進めていくとする韓国政府の「ニューベルリン構想」とも一致するもので、韓米間で北韓問題をめぐる具体的な調整がどのように行われるかに関心が集まっています。
こうしたなか来週、ARF=東南アジア諸国連合地域フォーラムの閣僚会議に合わせて韓米外相会談がフィリピンで開かれます。
この会談は、韓米両国の対北韓政策を照らし合わせるきっかけになるとみられ、両国は、北韓の挑発を止めさせ、対話に復帰させる共同の戦略を調整するとみられます。
国際関係の専門家は、「対北韓政策については、いまだアメリカ国内で意見が分かれているが、韓米両国は、今月の外相会談や、北韓の核の脅威に緊密に対応していくための外交・国防の政策トップによる『閣僚級拡張抑制戦略協議体(EDSCG)』などで対北韓政策の詳細を詰めていく必要がある」と話しています。
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