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安保理による「過去最大の経済制裁」 実質的効果は? 

ニュース2017-08-07
安保理による「過去最大の経済制裁」  実質的効果は? 

国連安全保障理事会は6日未明、北韓による先月2回のICBM=大陸間弾道ミサイルの発射を受けて、北韓からの石炭や海産物の輸入を全面的に禁止し、外貨収入源を大幅に削減する制裁決議を全会一致で採択しました。
決議は、輸入制限措置のほか、資産の凍結や渡航禁止の対象に、北韓の外国為替銀行である朝鮮貿易銀行など4つの組織と個人9人を追加しました。
中国をはじめとする加盟国が決議を厳格に履行すれば、北韓にとって大きな打撃となる見通しです。
韓国外交部は6日、この決議について、10億ドル相当の北韓の外貨獲得源を遮断する効果が期待されるとする見方を示しました。
10億ドルは北韓の年間輸出額の3分の1に相当します。
ただ、決議の実質的な効果については疑問視する声もあります。
焦点となっていた北韓への原油輸出制限が盛り込まれなかったためです。
また石炭などについては、中国は去年11月から北韓からの輸入を段階的に減らしていて、北韓は輸出減少を内需でカバーしています。
海産物の輸入制限は、中国の漁船が北韓の排他的経済水域で入漁料を出して操業したり、海上で直接取り引きする場合、これを確認することができません。
慶南大学極東問題研究所の関係者は、北韓は制裁対象になった品目は内需に回し、対象にならなかった品目の輸出を増やすだろう。また密輸が横行する可能性もあると指摘しています。
アメリカのヘイリー国連大使は、「北韓に対する過去最大の経済制裁だ」と強調していますが、実質的な効果を出すかどうかは、北韓の貿易取り引きの9割を占める中国がどれだけ厳格にこの決議を実行するかどうかにかかっています。

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