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文在寅大統領「戦争だけは防ぐ」 光復節式典

ニュース2017-08-15
文在寅大統領「戦争だけは防ぐ」 光復節式典

日本の植民地支配からの解放を祝う光復節の式典が15日ソウルで開かれ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「政府は全てをかけて戦争だけは防ぐ」と決意を示しました。
光復節を祝う式典は、15日午前、ソウルの世宗文化会館で開かれ、国会議員や各国大使、市民団体の代表らおよそ3000人が出席しました。
はじめに文在寅大統領が演説し、「韓半島で再び戦争があってはならない。韓半島での軍事行動は韓国国民だけが決定することができ、誰も韓国の同意なくして軍事行動を決定することはできない」と強調しました。
文大統領はまた、「韓国の国益が最優先で正義であるという政府の原則は確固たるものだ。政府は全てをかけて戦争だけは防ぐ」としたうえで、「紆余曲折を経るとしても、北韓の核問題は必ず平和的に解決しなければならない。この点で韓国とアメリカ政府の立場は変わらない」と述べました。
この発言については、北韓とアメリカの間の外交的な緊張が韓半島での武力衝突につながりかねないと懸念されるなか、軍事行動の最終決定権が韓国にあることを明確にすることで「戦争は絶対にあってはならない」と釘を刺したものと受け止められています。
文大統領は、「安全保障を同盟国だけに頼ることはできない。韓半島の問題はわれわれが主導的に解決すべきだ」と述べて韓国主導の姿勢をあらためて示しました。
さらに、「南北間の軍事的な緊張が状況をさらに悪化させないよう、軍事的な対話の扉を開けておく」と述べました。
北韓に対する制裁と対話については、「北韓の核問題の解決は核の凍結から始まるべきで、北韓が少なくともさらなる核とミサイル挑発を中止してはじめて対話の条件が整う」としたうえで、「北韓への厳しい制裁と圧力も、あくまで北韓を対話に導くことが目的だ」と強調しました。
その上で、文大統領は北韓当局に向けて、「国際的な協力、共生なくして経済発展を成し遂げるのは不可能で、このまま進めば北は国際的な孤立と暗い未来があるのみだ」とし、挑発をやめ、対話の場に出るよう呼びかけました。
文大統領はさらに、「われわれは北韓の崩壊を望まず、吸収統一も人為的な統一も追求しない」と明言し、「統一は『平和的、民主的』なやり方で成し遂げなければならない」と強調しました。

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