アメリカのトランプ大統領は日本時間の22日、北韓の核やミサイル開発の資金源を遮断するため、北韓と取引する企業への制裁を科す大統領令に署名しました。
大統領令は、北韓と取引する外国の金融機関をアメリカの金融システムから締め出すことが中心となっていて、関与した企業や個人を制裁対象に指定することにしています。
こうした内容は、北韓の対外貿易のおよそ9割を占める中国の金融機関を念頭に置いたものとみられ、事実上の第三者制裁に動き出すことを示唆したものと受け止められています。
一方、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行がこのほど、中国内の金融機関に対して、北韓との取引を中止するように通達したことが明らかになりました。
アメリカ財務省のムニューチン長官はこの日、「どの国の金融機関も金正恩委員長の破壊的行動を手助けすることは容認できない」として、「外国の金融機関はアメリカと取引するか、北韓と取引するかを選択しなければならない」と強調しました。
ただ、大統領令には具体的な企業や金融機関の名前は盛り込まれませんでした。
具体的な企業や金融機関の名前が盛り込まれなかったのは、中国やロシアに対して、より自発的な対応を促す狙いがあるとみられます。

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